19970928~1997年のHappy Birthday 1



琴子ちゃんハピバ\(^o^)/

はい、タイトル通り、神戸時代のお話でございます♪夏休みの続編です。

しかも続くという………………f(^^;

えーと、やっぱり1話を短めにして連日アップにしますねf(^^;
誕生日企画ということで、いつもと違う趣で。
とはいっても3日くらいしかストックないので途中でやっぱり亀更新になると思いますが……
(そんなに引っ張るほどたいした話でもないんですけどねっっ)

それでもよいという方は続きからどうぞ♪

※※※※※※※※※※







『まもなく、新神戸に到着いたします……』

車内アナウンスにバタバタと動き出す乗客たち。
日曜の朝一番の新幹線は、流石にビジネスマンよりは旅行や帰省の学生が多いようだ。
琴子も慌ててテーブルを片付け、読んでいた参考書を鞄に仕舞った。

ついたーー! ついたよー!! ひっさしぶりの神戸………っても、前に来てから一ヶ月も経ってないけどねっ
ああ、入江くん、元気かなー。
早く会いたいなー。

いやいや、会うんじゃなくて。
そう、こっそり顔見るだけのためにきたんだから。
会わない。
会わないで帰るって決めてるの。
(今回こそね!)
そう、これはあたしの自分へのご褒美よ。自分へのバースデイプレゼントなのよ。
前期試験、頑張ったし。
国試の模擬試験も結構いい感じだったし。( ……結果まだだけど)
この一ヶ月、死にもの狂いで勉強したんだもの。
誕生日の日くらい息抜きしたってバチはあたらないわよねっ


一人言い訳がましくぶつぶつと呟きながら、琴子はまるっと4週間ぶりの新神戸駅に降り立つ。

灼熱の猛暑だった神戸の大気も、今は秋めいて優しくあたしの頬を撫でてくれるわ~~~ただいま、神戸!

あの嵐の日の涙々の別れのキッスからはや一ヶ月。このホームだったのよねー(本当は上り線のホーム)。………なんだかもう遠い昔のような気もするけれど。
いいえ、あの情熱的なKiss……感触だってまざまざと思い出されるわ。


またキスしたい……あー、でもダメよ。今日はこっそり顔を見るだけ。
入江くんのお仕事の邪魔はしないんだから!

新幹線のホームで一人ガッツポーズを取り、空を仰いで心に誓う。



今年の琴子の誕生日は、ちょうど定期試験も終ったばかりの日曜だった。
義母紀子からは「神戸行ってくれば?」と散々すすめられてはいたものの、その日に直樹は仕事であることを予め聞いていた琴子は、行くつもりは全然なかったのである。

なので当然入江家での恒例の誕生会が行われる筈だったのだがーー
佐賀の紀子の親族に不幸があり、紀子と重樹は昨日から九州に旅立ってしまったのだ。
申し訳なさげな紀子に、「大丈夫です。看護科の仲間たちがお祝いしてくれるのでー」とにこやかに告げたのだが、実際はみんな日曜はバイトが入っていて、前日に試験終了の打ち上げを兼ねた飲み会を開いてもらっただけだ。

その席でつい「明日、一人ぼっちな誕生日なの~~」と愚痴ったら、

「行けばいいじゃん、神戸に」

「何、遠慮してんの? 鉄砲玉のくせして」

とみんなに背中を押されたのだ。

それでも躊躇していたのは、現在の直樹は、NICU(新生児集中治療室)での研修に入り、救命以上にハードな日常を過ごしていると知っているからだ。
ここ十日あまりどんなタイミングに電話をしても本人が出ることは一度もなかった。
そういえば直樹からは一回だけ電話があった。珍しい事態に狂喜乱舞して、用事も聞かずに琴子の方からぺらぺら喋りまくって、結局何の用なのか訊かないままだった。
翌日慌てて電話をしなおしたが、それからもう留守電にしか繋がらない。
恐らくまともに家に帰れてないのだろう。
勤務中に押し掛けて会うなんてーー自分のために貴重な休憩時間を割いてもらうなんて申し訳ない。
それに、神戸なんて来てる時間があったら勉強しろといわれてしまうに違いない。

そんなことをグダグダいってたら、

「じゃあ、会わずにこっそり覗いてくれば?」

と、琴子が6月にやって失敗したミッションを再び課せられたのだ。

「とにかく、入江さんが美人ドクターや看護婦や患者に熱心に話しかけられていても決して動じない心を持って挑むのよ」

「そ、それは大丈夫よ。入江くん、信じてるもの」

直樹不足がピークになり、つい直樹の顔をこっそり見ようと3ヶ月ほど前に初めて神戸に来たとき、患者の母と親密な様子に動転し、ついうっかり顔を見るだけのつもりがしっかり会ってしまい、さらには1週間も居座ってしまったのだ。

「今度こそ、こっそり入江くん見つめて充電だけして、何にも言わずにしれーっと帰るの。あ、部屋のお掃除くらいしていこうかしら。入江くんが帰って、あれ?ってちょっと軽く訝しげに思うように、すこーしだけ痕跡を残してクールに立ち去るの」

「………あんたがそんなにうまく思い通りに立ち舞えるとは思えないけど」

「でもま、頑張って」

幹たちのゆるーい声援を背に受けて、琴子は日曜の朝、一番の新幹線で神戸に到着したわけである。




だがーー。



「しまった……NICUなんて、関係者以外立ち入り禁止だよね……」

琴子は懐かしい神戸医大のエレベーターホールで、フロア案内の表示を見つめて悩んでいた。
日曜のため、開放されているのは入院病棟のみである。
いつもはにぎやかな一階フロアも閑散としていて、売店近辺のみが少し混雑していた。

うーん、小児科フロアに行けばもしかして姿を見られるかな……
それか売店か食堂で張っているか……

ここまで来て、全くノープランで勢いだけで来てしまったことに気付く琴子である。


「あれ? 琴子さんやないか?」

売店から出てきたドクターに声をかけられた。青いスクラブは救命センターのユニフォームだ。

見覚えのある顔………この夏、何度も会って話をした………

「えーと……」

「………佛円です」

「あー、そうそう仏壇みたいな変な名前の……っあ、ごめんなさい」

「いや、ええけど……」

結構何度も会っていたのに名前を忘れられていたのは少々ショックな佛円である。
しかしすぐに立ち直りーー
そして怪訝そうな表情で、まじまじと琴子の顔を見つめる。

「でもーー琴子さん、なんで神戸にいるんや? だって、入江先生、今日東京に帰ってるんやろ?」

ーーと。
琴子にとっては余りにショーゲキな一言を投下したのだったーー。














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2017/09/28 Thu|00:40||EDIT

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2017/09/28 Thu|02:21||EDIT

のののRe.マロン様

コメントありがとうございました♪

チャットお疲れ様でしたー。随分遅くまでお話されてたようで。私も休日前なら付きあえるのになー(((^^;)

看護科メンバー、きっと夏休みの顛末きいて、また何か起きるんじゃないかとをわくわくしてるのかも。そうですね、賭けてる可能性大ですねぇ〜〜

誕生日早々、すれ違いって……われながら琴子ちゃんごめんよ、と思いつつ。
そしてラブラブな結末を近日中に届けられず申し訳ないです………(((^^;)
はーい、続き、頑張ります!

2017/10/05 Thu|23:32|URL|EDIT

のののRe.ちびぞう様

コメントありがとうございました♪

ちびぞうさんもお疲れ様でした。みなさま、かなり夜更けまで楽しんでらしたようで、よかったです。emaさんには感謝ですね♪
そうなんですねー。いえいえ、お気になさらずに。
ふふ、布団にはいると私のお話ですか? いやー眠気アイテムとなればそれはそれで役にたってるということで笑

ふふ、結局このミッション、最初の神戸訪問と変わらぬ予定なんですけど、予定通りにならないのが琴子ちゃんなんですねー。
誕生日早々、すまぬと思いつつ。あとのhappyが倍増しますように〜〜♪

2017/10/08 Sun|20:08|URL|EDIT

のののRe.heorakim様

拍手コメントありがとうございました♪

そうなんですよー誕生日なのにすれ違わせて申し訳ない気持ちでいっぱいですが、そのぶん幸せが倍増することを、祈りつつ……happyなbirthdayを迎えられるよう、頑張りまーす(((^^;)


2017/10/08 Sun|20:12|URL|EDIT

のののRe.ちゃみ様

拍手コメントありがとうございました♪

そして、三周年のお祝いのお言葉もありがとうございます!ちゃみさんにはいつも応援コメントもらえて、ほんと、とっても嬉しいのです(^_^)
三年前に比べて随分ブームも沈静化している気もしますが、ちゃみさんのようにイタキス愛が衰えない読者さまがいてくれるお陰でここまできましたよ(^-^)v

佛円(ぶつえん)さん読みづらくて申し訳なかったです。いやー御子柴より珍名さんでしたね〜〜

どれも好きといってもらえて本当に幸せです。これからも頑張りますね♪

2017/10/08 Sun|20:29|URL|EDIT

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