1997年の夏休み(43)



すみません。終わりませんでした(いや、そんな予感はしてましたが)
でも、今度こそ、あと1話です………f(^^;




※※※※※※※※※※※







さて、話は少し時間を遡る。


「あーここだよ。この席! やっと座れる~~」

浴衣の着付けに少々手間取った琴子のせいで、予定より少し遅れて会場に到着した二人であったが、さらには混雑した露店で食べ物を調達していたために、桟敷席に座った時は、最初のスターマインが夜空を彩っていた。

「あれ? あたしたちだけ? 事務長ファミリーとか来てるかと思った」

桟敷席は病院だけで10席くらい確保していると聞いていたが、見知った顔は近くになかった。
既に暗いので顔もよく見えないが。

「あーお腹空いちゃったよ。ほら、入江くん、フランクフルト食べる?」

「あー、おまえケチャップ、浴衣に……!」

「きゃーーっ」

空を見上げる暇もなく、相変わらずのどたばたを繰り広げる琴子に、呆れつつも、空を見上げるよりも琴子を見ている方が飽きない。

それでもお腹を満たし落ち着いて海上から打ち上がる花火をじっくりと堪能しはじめた頃、直樹が花火の上がっていない空の様子を見てポツリと呟いた。

「………早めに帰った方がいいかもな。ちょっと雲行きが怪しい」

「ええ~~?」

直樹の言葉に琴子も花火の上がる方とは反対の空を見つめた。
雲間から稲光が垣間見えた。花火の音で気づかなかったが、雷鳴も響いているようだった。

「ほんとだ……台風の影響かな……?」

「だろうな」

風も強い。提灯が揺れ、花火大会の看板や幟旗がはたはたと靡く。
どんよりとした雲が物凄い速さで流れていく。
植栽の木々も大きく揺れていた。

「花火……大丈夫かな?」

「あまり風が強くなると中止するかもな」

「ええー。じゃあそれまでしっかり目に焼き付けなきゃ!」

そういってまたきらきらと瞳を輝かせて空を見上げる。
皮肉なことに風の流れが速い分、煙も早く流れ、間断なく弾ける花火は最後までくっきりと美しく見えた。

「綺麗………」

大きく花開いて一瞬のうちに消えていく花火は、夏の終わりを象徴するようで、ひどく刹那的に感じる。
綺麗だけど、寂しい。
琴子を空を見つめながら直樹のシャツの裾をぎゅっと掴んだ。



「あ………降ってきちゃった」

ぽつり、と最初の一滴を受けた時は、まだ花火は上がり続けていた。
しかし直樹は立ち上がり「そろそろ行くか」と琴子を促す。

「うん……」

琴子も仕方ない、といった風に少し寂しげに立ち上がり、桟敷席を後にする。
レインコートを取り出したり傘を取り出す観客もいたが、琴子たちのように立ち上がる者もちらほらいた。


突然の突風が吹き抜けたのは、琴子たちが露店の並ぶ通りを抜けたあとだった。
立っているのもやっとの強い風によろけた琴子を、直樹は庇うように抱きすくめる。
その直後だった。

「きゃあああーーーっ」

つんざく悲鳴と何かが倒れる音に、思わず振り返るとーー。

「おいっ誰かっ! 救急車!」

「しっかりしろ!」

「助けてぇぇーー子どもがっ」

怒号と悲鳴がいまだ混雑する通りの奥の方から聞こえる。

「い、いりえくん……!」

青ざめた表情の琴子が直樹の腕をぎゅっと掴んだ。

「行くぞ、琴子」

「う、うん……!」

二人は人混みの中を掻き分けて悲鳴のした方へと駆け出して行ったのだった。








* * *





「……暇だな……」

姫子はあくびをしながら読んでいた雑誌をソファに放った。

ここ数日は熱中症患者も落ち着き、救急外来の患者数も格段に減っていた。
その日はとくに緊急オペも急変もなかった為に、当直の姫子以外のスタッフは、仕事が終わらず帰れない佛円と、常に自宅に帰る気配のない各務だけである。

佛円はカルテ整理など雑務が山積みのようだが、姫子はソファに寝転がって雑誌を読んでいた。一応医学雑誌をのようだが。

「暇やないですよ。替わりにカルテ整理やってください」

「やなこった」

「ここが暇ってことは平和でいいことやないですか」

「嵐の前の束の間の平和だったりしてね」

「そんな恐ろしいこといわんといてください」

台風前なのに洒落にならへん、と姫子を軽く睨む。

「屋上で花火見てきはったらどーです?」

「面倒くさい。花火で萌える歳でもないしね」

「歳とか関係ないと思いますけど」

「今ごろは入江先生たちも花火みてんのかなー」

「そうやないですか? 琴子さんと二人でしっぽり……浴衣とか着はって……ええなぁ~~」

「あいつ、どうせ夜空より嫁の顔ばっか見てんだろ。嫌がらせに呼びつけてやろーか」

「マジで殺されますよ」

「5日も休ませてやったんだから上等だろ? 」

「姫子先生も明後日から休みなんでしょ? どっかに行かはるんですか?」

「実家に行くくらいかな。気が重いけど。どーせ見合いしろとか、なんとか……」

「あ……」

一瞬、窓辺から閃光が見えた。花火ではなくーー

「こりゃ、ひと雨くるかな……」

呼びつけるだのなんだの云っていたわりには心配そうに窓の外を見ている姫子に、佛円は思わず肩を震わせて笑いを噛み殺していた。

それから暫くしてからだった。
消防局からの受け入れ要請があったのはーー。

『中央消防です。花火大会会場で突風により露店の支柱が外れ崩壊。支柱直撃による頭部外傷1名、胸部打撲1名、飛散した揚げ油による皮膚熱傷2名、その他軽傷者5名です。重傷者の受け入れ可能でしょうか?』

「2名までなら可能です」

姫子が応える横から、「全員受け入れる!」各務が受話器を奪い取った。

「各務……無理だって。人手もベッドも足りない!」

「スタットコールをかけて救急外来にスタッフを集めろ。初療室にベッドをもう一台詰め込む。それから外来の処置室も使え」

「………たく……。佛円、入江先生呼んで。それから鈴木先生と本田もーーあーー熱傷患者もいるようだから、皮膚科へのコンサルも忘れずに!」

救命のナースたちにも非番のドクターたちを呼び出すように指示を出す。

「あれ?………でも入江先生ってもしかして……現場に……」

佛円が言いかけた時、救急車からの無線が入った。

『胸部打撲の患者をまず搬送します。40代男性、血圧80、脈拍100 意識混濁 体温36.3℃ーー』

患者のバイタルを聞き、医師たちの顔つきは緊迫したものに変わる。

『現場に偶然居合わせた医師のトリアージによって、この患者が腹腔内出血の恐れがあるため、緊急性が高いということで同乗し処置をしてもらっています。代わります』

「え……?」

姫子と佛円が顔を見合わせ、(もしや)と言葉に出さず互いに瞳と瞳で会話する。

ーーそして。
聞き覚えのある声が届けられた。

『入江です。脈拍126にはねあがりました。血圧50ーーいや、測定不可能。頸静脈怒張見られます。心音も微弱。恐らく心タンポナーデと思われます』

予想通りの声はさっきまでの話題の主であった。

「到着まであと何分かかる!?」

各務の問いかけに救急隊員が『道路状況が悪く、まだ10分ほどかかります』と返答する。

「間に合わねーな。入江、おまえ、心嚢穿刺の経験はあるか?」

『…………今、やってます』

落ち着いた声で帰ってきた答えに、一同思わず耳を疑った。

「おまえ、やってますって……何を平然と! もし心筋刺したらアウトやっ」

佛円の焦りまくる声とは対照的に、『大丈夫です。無事に溜まった血液は引いてきた』と平然と報告した。

心臓を圧迫している心嚢内の血液を抜かないとあっという間に死に至る。
だが、場所が場所なだけに心エコーを確認しながらでないと危険が伴う処置ではあった。緊急性の高いことが多いのでエコーなしでも行う場合があるが熟練の技術が必要だ。

「排液できたならいい。迅速な判断は大正解だ。5分待ってたら心停止だ」

『血圧戻りました。意識も覚醒したようです』

救急隊員の安堵の声が響く。

「何をぼやぼやしてる! 急いでストレッチャー持って玄関へ行け!」

各務に怒鳴られスタッフたちはバタバタと駆け出していった。



雨は小雨だった。
だが、強風の伴った温かな空気は不穏な気配を滲ませる。
道路に溜まった水溜まりから瞬間的に豪雨があったことも見てとれた。
やがて救急車が到着し、開かれた扉から見知った同僚が降りてきた。

「入江先生!」

「入江、患者の容態は?」

血まみれのシャツのまま、しかしいつも通りの冷静さで直樹は簡潔に状況を告げた。
病院のストレッチャーに移され、各務が容態を確認する。

「 だいぶ落ち着いているな。よし、緊急オペだ。オペ室に運ぶ。入江、おまえも助手につけ」

「はい」

心嚢穿刺というかなり緊張を伴う治療を行ったわりには、いつもと変わらぬ冷静さに、佛円は呆れ返るくらいに感心する。
ーーこいつ、絶対、嫁が倒れた時の方が動揺してたんちゃう?



患者についていこうととした直樹に、「琴子さん、一緒やなかったんか?」と佛円に問いかけられ、ああ、と門の方を指差す。
ちょうど二台目の救急車が辿り着いたところであった。

「あっちに乗ってるよ。この患者の子供なんだ。両足に揚げ油がかかって熱傷を負っている。範囲は狭いが、深いかもな。母親はいないようなので、琴子が傍に付いてるんだ」

すると玄関に横付けされた救急車から、琴子がストレッチャーと一緒にピョンと飛び降りてきた。

ーーなんや、軽い既視感を感じるわ……

初めて見た彼女もこんな風に救急車から降りてきたっけ。ほんの1ヶ月前のことだ。
もっとも今は泥まみれの浴衣に、崩れて乱れたアップの髪も雨で濡れそぼっている。

姫子が子供の方に駆け寄る。
救急隊員から説明を受けている間も、金魚の甚平を着た十歳くらいの少女は、苦痛に歪んだ顔で琴子の手を離さない。
救急車の中でずっと握っていたのだろう。

「琴子!」

「あ、入江くん! お父さんの方は大丈夫?」

「今からオペに入る。おまえはこのままタクシーで家に帰れ。そして風呂入って、少しでも早く寝ろ。出ないと明日東京戻れないぞ」

「え……でも……」

琴子は自分の手を離さない少女を見つめる。
だが、病院のストレッチャーに乗せられその手は無情に離された。

「おれは多分このまま帰れないから。おまえはちゃんと明日起きて一人で帰れよ」

「こ……ここでお別れなの?」

琴子の瞳が呆然と見開いて、すぐにうるうると涙目になる。

「別に永遠の別れじゃないだろ?」

くしゃっと琴子の雨に濡れそぼった髪に手をやって乱れた髪を軽く手櫛ですいた後、「じゃあな。風邪引かないようにしろよ」と、すぐに踵を返して院内に入っていく。

「琴子さん、気を付けてね」

姫子や佛円も琴子を気にしつつも患者の方が優先である。他にも救急車が次から次へと到着し、玄関前は慌ただしさに包まれた。
あまりにあっさりとした別れに、琴子はしばし茫然としてその場に残っていた。










8月31日(日)








「ああ……やっと一段落したな……」

嵐のような時間が過ぎ去って、一通りの処置が終わった時には、すで日付が変わっていた。


「全員、助かってよかったな」

「ああ」

直樹が処置した心タンポナーデの男性も、無事にオペが終わり、今は安定してICUで眠っている。
琴子が救急車に付き添ったその男性の子供も、隣のベッドで眠っていた。
足の火傷は深達性Ⅱ度の熱傷で、痕が残るかどうかは微妙なところである。揚げ油が点々とかかっただけで範囲が狭いのも幸いしたし、何より現場ですぐに琴子が流水で冷やした為に軽度ですみ、おそらく明日には退院できるだろう。
「あのお姉ちゃんは?」と奥さんのことをずっと訊ねていたぞ、と皮膚科に戻っていた神谷が、応援要請で久々に救命で処置をした後に教えてくれた。
救急車の中で、琴子はずっと痛がるその子を励まし続けていたようだ。



「はー。しかし、よく自分で心嚢穿刺なんてやったもんだ」

「ほんま、スゲー度胸だわ」

神谷はそのまましばらく勝手知ったる救命の医局で寛いでいた。神仏コンビの久々の復活である。

「医者はおれしかいない。やらなきゃ死ぬ。やる以外の選択肢なんてないだろ?」

「うわー。揺れる救急車ん中で5分で位置決めて胸に針を刺すなんて、おれ絶対無理や~~。そないな度胸ないわ~」

頭をかきむしった後、佛円がソンケーの眼差しで隣の同期を見つめる。
やっと挿管などは慣れたが、指導医の指示がなければ不安なことはまだまだ多い未熟な一年目だ。

「いや、おれ2年目だけどビビるな……」

神谷が肩を竦める。

「おまえ、やったことあったのか?」

「いや。でも処置を見たことは一度あったからな」

救命で研修をしていてよかった、と心から思ったものだ。小児科に居ただけなら中々経験できなかったかもしれない。

「………ったく可愛くない研修医だな。ふ つう、初めての処置はビビるだろ。こっちに指示を仰ぐだろ? 鬼頭先生、位置は何処に? 深さは? って、震える声で質問してこいっての」

姫子のぼやきを軽くスルーする。


「入江。今日はよくやったな」

マスコミや警察等の対応を終えた各務が医局に戻って来て、直樹の肩をぽんと叩いた。

「いえ……」

「だが、おまえは研修医である以上、先に無線で指示を仰ぐべきだったな。でないと万が一の時は全部一人で負うことになる。こちらの指示で処置をしたならば、指導医のおれの責任ですむ」

「自信はありましたから……各務先生に責任を負わせるつもりはありません」

毅然と答える生意気な研修医に、「これが嫁なら何の動揺もなく平然と穿刺できたかな?」と各務もにやりと不敵に微笑む。

「……………」

顔色ひとつ変えなかった直樹が一瞬眉を潜めた。生意気だが嘘をつけないこの男は瞬間的に想像したのだろう。

「………平然かどうかはわかりませんが、躊躇わずに穿刺したと思います」

だがきっぱりと答えた。たとえ相手が誰であろうと、行うことはただひとつだ。命を救うために選択の余地などないのだから。

「………正直ものだ」

くっくと笑い、各務もそれ以上は追及しなかった。

「せやけど、琴子さん、最後の最後までトラブルメーカーですよね~~。入江先生、ほんと大変ですよねぇ。お祓いでもした方がええんやないですか? 救急車に乗ってやってきて、最後の日まで救急車に乗るって……滅多にあることやないですよね」

悪気はないことは分かっているが、救命ナースのその言葉に、直樹の眉間に皺が寄る。
度重なる偶然の産物であり、決して琴子のせいではない。
自分が琴子を揶揄するのは構わないが他人に云われる筋合いではない。

「……トラブルメーカーというより奇跡の女だな。彼女がもし神戸に来ていなかったら、初日に出会った硬膜外血腫のお婆さんも、今日の心タンポナーデの患者も助からなかったかも知れない」

各務の一言に、「そ、そうですね……」と、すごすごとナースは医局を後にした。

「なかなか凄い女を嫁にしたな」

「はい」

「手離すなよ」

「離しませんよ、絶対。おれが離してもがむしゃらに張りついてくるだろうし」

「その慢心が仇をなすってこと覚えておけよ。想定外の出来事が世の中にはいくらでもあるんだ。おまえ自身も彼女と同じくらいのがむしゃらさを持ってがっちり掴んでいないと、ふいに手からすり抜けてしまうことがある」

「……………はい」

何度かその手を離しかけたが、なんとか取り戻せた。しかし、各務はもう二度と大切なものを取り戻すことは出来ないのだ。
神戸に琴子が来てから幾度か味わった恐怖。思い出したくもなかった。



だが、思い出す間もなく、再び別口の急患の搬送要請があり、夏の終わりの救命センターは再び慌ただしく時間が流れ始めた。

ーーそして、気がついたらとうに夜が明け、夏休み最後の日曜の朝が訪れていた。




「げ、もうこんな時間や。朝飯食う暇もなかった……」

佛円があくびをしながら医局の窓のブラインドを開けた。
台風前で空はどんよりと曇っているが、雨は上がっている。
風は強いのか、木々が揺らめいているのが見えた。
台風は予報通り関西に影響が出始めるのは午後になってからのようだった。

「なんや、久々に忙しかったわ……」

「そーだな」

琴子はちゃんと起きれただろうか?
もう9時半である。
新幹線の時間から逆算したら、起きて仕度を済ませておかねばならない時間だ。
寝過ごして午後になったら新幹線は運休の可能性が高い。
家に電話をかけようか一瞬逡巡した時だったーー
医局のドアがノックされた。
ナースがビニール袋を手に持って入ってきた。

「入江先生。これ、奥さんの下駄じゃないですか? 救急外来のナースが届けてくれたんですけど」

渡されたビニール袋の中は黒っぽい下駄であった。
水色のちりめんの鼻緒は確かに見た記憶がある。しかし、何故?

「あいつ、裸足で帰ったのか?」

「奥さん、昨夜、しばらく救急外来の待ち合いロビーで軽傷の患者さんーーお年寄りやお子さんの相手をしてくださってたようで……ずっと下駄を履いてて足の指の間から血が出てたみたいなんです。それに気がついたナースが、予備のナースシューズを貸したらしくて」

確かに鼻緒の結び目に血がついていた。
花火を見ている時も少し歩き辛そうだったことを思い出した。

「すぐに帰れといったのに……」

「軽傷の患者さん全員診察終わったあとにタクシー呼んで帰りはったみたいですよ。ICUに運ばれた患者さんの様子を気にしてたようですけど、助かったときいてすごくホッとしてたらしいです」

「…… そうですか……」

そのまま下駄を置いて、ナースシューズを履いたまま帰ってしまったらしい。
直樹はしばらくその下駄を持って立ちつくす。

「入江先生、琴子さんのところに行かんでええんか?」

佛円の問いに、「いや……まださっきの患者の予後が気になる状態だし……」と直樹は首を振った。

「ちゃんと起きてるかどうかだけは心配だから、一応電話しておく」

そういって受話器を取り、外線ボタンを押す。

「…………………」

「どうしたん? 出ないんか?」

しばらく受話器を耳に当てていても話す様子のない直樹に、佛円が声をかける。

「ああ。出ない。………おかしいな。まだ家を出るのには早いが」

新幹線は11時だから、まだかなり早い。

しつこいコールにも起きないくらい爆睡しているのだろうか。夜半過ぎに帰ったのならその可能性が高いだろう。
それとも、また何かあったのか………
途端にいい知れぬ不安が押し寄せる。

「………………抜けていいぞ」

各務がやって来て直樹に告げた。

「いや、でも……まだ患者の容態が」

「他の連中もいる。すぐ急変することはないだろう」

「意地張らんと。心配で心配でたまらないんやろ? ちゃんと見送ってやり」

「そうそう。あんなドタバタした中でお別れなのは色々心残りだろうし」

皆に後押しされ、直樹は下駄の入ったビニール袋を持って、「悪い。あとは頼む!」と医局から飛び出して行ったのだった。







※※※※※※※※※


と、いうわけで。

次こそは!
間違いなく、終ります(((^^;)



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2017/09/03 Sun|21:56||EDIT

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2017/09/03 Sun|23:07||EDIT

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2017/09/04 Mon|04:18||EDIT

なおなおそうだよね?

琴子ちゃんの事だもんあんな状態の、患者さん達をみて?素直に帰る琴子ちゃんじゃないですよね?入江君も琴子ちゃんのお人好しは、わかってるだけに☺琴子ちゃん患者さんを放り出して帰らなそうだな。

2017/09/05 Tue|11:29|URL|EDIT

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2017/09/05 Tue|21:51||EDIT

のののRe.マロン様

コメントありがとうございました♪

リコメが遅くなり申し訳なかったです。

花火の詳細シーンはスルーするつもりだったのに、しっかり描いて結局1話のびてしまいました^_^;そして、ナースなマロン様にお伺いたてようかと思いつつも、そのままアップしちゃったなんちゃって医療ドラマ風味です。最初は気胸でかいてましたが、前も使ったので今度は心タンナーデ。医療ドラマの定番ネタです笑
直樹さんだから完璧に処置してますが、失敗したら大問題ですよね。そうそう、1年後にもまた……^_^;
はい、ドタバタお別れなのです。
でもこのままじゃあんまり………最後に、やっぱり救命の愉快な仲間たちに背中を押させようと思ってました(^-^)v

2017/09/17 Sun|07:55|URL|EDIT

のののRe.ちびぞう様

コメントありがとうございました♪

リコメが遅くなって申し訳ありません。
そうですね、ほんとうに色々なことのあった神戸でした。
寂しいといってもらえて嬉しいです。が! 夏休みは終わるけど、まだ10ヶ月近く直樹さん神戸に居座ってますからねぇ。もしかしたら、まだまだ神戸のお話、書くかもですよー( °∇^)]
そうそう、紀子ママのいないってのがミソですよね。直樹がちょっと素直になれてます。デレ度が高いのがむふふですよねー。

お気遣いありがとうございます。ちびぞうさんも、お気をつけて^_^

2017/09/17 Sun|08:21|URL|EDIT

のののRe.ルミ様

コメントありがとうございました♪

楽しみにしていただいて嬉しいです。
琴子ちゃん、何処にいるんでしょう(笑)って、もうバレバレですが笑 リコメが遅くて申し訳なかったです(((^^;)


2017/09/17 Sun|08:25|URL|EDIT

のののRe.ルミ様

続けて拍手コメントもありがとうございました♪

琴子ちゃん、ナースシューズ借りてそのまま帰っちゃったようですよー^_^;わかりづらくてすみませんっ

2017/09/17 Sun|09:37|URL|EDIT

のののRe.なおなお様

コメントありがとうございました♪

リコメ遅くなって申し訳ありませんでしたm(__)m

そうですよね。帰れと言われて素直に帰れるわけのない琴子ちゃんですが、極力入江くんの邪魔にはなりたくないと思っている健気な琴子ちゃんでした(^-^)

2017/09/17 Sun|09:41|URL|EDIT

のののRe.紀子ママ様

コメントありがとうございました♪

リコメが遅くなって申し訳ありませんでしたm(__)m

ふふふ、最後にかがみんに決めてほしくて、最後の最後までトラブル設定したといっても過言ではない(……←鬼なのはワタシ^_^;)
でもトラブルに遭遇するたびにいろんな人を助けてきたのだから、ほんと琴子ちゃんてば最強の女神さまです。
さあて、入江くんには走ってもらいますよー(焦る入江くんが大好物なワタシこそ、やっぱり鬼^_^;)

2017/09/17 Sun|10:01|URL|EDIT

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