人魚姫幻想



更新がなかなかできなくて申し訳ありません。

ちょっと仕事ハード過ぎて。
いつまで続くのかなーこんな生活……(*_*)
先が見えない………orz

平日は妄想してる時間すらない目まぐるしさ。


でも、先週の日曜、娘と四季のリトルマーメイド、観に行ってきたんですよ。
久しぶりのミュージカル、楽しかったです(^^)v

そのせいで、ちょっと人魚姫幻想妄想を。ええ、いろんなサイトマスター様方が人魚姫のイリコトバージョン書いてらっしゃいますし、特に目新しいことするわけでもないですが。

落書きとともに、短い時間でさくっと書いた人魚姫をどうぞーー。




※※※※※※※※※※※※※※※







コトリーナはナイフをぎゅっと握りしめて、王子が眠る傍らに立っておりました。

王子の婚約を祝う船上パーティの宴も終わり、波のざわめきだけが心地よく耳に流れ込んできます。

その波音の狭間から幽かに漏れ聴こえる懐かしい声。
それは悲しげな泣き声のようにも聴こえます。




……あたしたちの可愛い妹コトリーナ、あなたが海の泡と消えてしまうなんて耐えられない

この銀のナイフで王子の胸をひとつきに。

そうすれぱあなたは泡と消えずにすむのよ。

魔女にもらったナイフよ。
あたしたちの髪と引き換えに。

可哀想なコトリーナ、これであの王子を殺してしまいなさい。

あんな冷酷な王子を想うのはもうやめて。

あの男はおまえに命を助けられたのに、隣国の姫ぎみだと勘違いして。
あのサホリーン姫は海辺に打ち上げられた王子をたまたま見つけて介抱しただけ。
難破した船から岸辺まで抱えて泳ぎ、命を助けたのはおまえなのに。

そんなことも気がつかない、愚かな男。

美しい声とあの人魚の尾ひれを失ってまでも2本の足を得たというのに、おまえの想いを無下にする冷血な男。


報われない恋に泣くのはもうやめて。

さあ
このナイフで王子をひとつきにーー。


姉たちの懇願する歌声が切々と響いても、人魚姫は王子さまを殺すことなど出来ません。


ごめんなさい、お姉さまたち。
やっぱりあたしは王子さまを殺すことなんて出来ないわ。

料理を作っては怒鳴られ、大切な書類を整理してなくしては怒鳴られ、衣装を繕うつもりが袖を切り落として怒鳴られたけど

歩くのが下手だったあたしに付き添ってちゃんと歩けるように、そしてダンスも教えてくれましたーー怒鳴られながらも。
字の読めないあたしに教えてくれたりーー怒鳴られながらも。
馬に乗せて遠乗りに連れていってくれたりーーあたしにだけ、こっそり夢を語ってくれたり。
冷たいけれど優しいところもある方なのです。

だから、お姉さまがた。
あたしはやっぱり王子さまをナイフで突くなんてーーそんなことできません。
たとえ海の泡となって消えてしまってもーー




姫はそのまま王子の傍を立ち去り、海の中へと身を投じようと甲板の縁に手を掛けましたーー





*****





「コトリーナ、海の泡になっちゃうの?」

「まさか! そう簡単に海の泡なんかにならないわよ。この後には劇的大逆転が待ってるからねー。続きはまた明日ね」

「ええー。やだー早く続きを知りたーい」

「いい娘でねんねしたら明日が早くくるからね」

琴子はそういって、不満気な琴美の背中をポンポンと擦りながら宥めて寝かしつける。


「……琴美、寝たのか?」

直樹が書斎から戻ってきた。最近は学会が近いせいか、早く帰ることができても寝室に戻るのが遅い。

「うん、やっと。絵本3冊読んで、最後にはお話作って……でも展開を思い付かなくて、明日に引き伸ばしちゃった」

「何の話?」

「人魚姫。ハッピーエンドに変えたくて。報われない恋の話なんて、こんなちっちゃな子に話したくないもの」

「また、お得意の捏造か。人魚姫のハッピーエンドバージョンならアニメ映画があるんだろ」

「あれはアリエ○のお話だもの。私のはコトリーナの物語なのよ! 」

「…………」

よくわからない拘りに、直樹は肩を竦めて、琴子と琴美の間に滑り込む。

「……入江くん?」

布団の中でぎゅっと抱きすくめられて、琴子は思わず赤くなる。
直樹にとって、妻と娘によって温められた布団に入るのはこの季節のささやかな幸せだ。

「えーと、入江くん……みーちゃんまだ寝たばっかりだから、もしかしたら起きちゃうかもよ?」

直樹の手が怪しく琴子の身体を彷徨いはじめたので、琴子は念のため申告してみる。

「………大丈夫。おまえが声を出さなければ……」

「ええっ? そんなの、無理……あ」

キスで唇を塞がれて、後はもう言葉にならない。
絶え間ない波間に放りだされて、溺れないようこの腕にすがるだけーー。





****



甲板の縁に手をかけたコトリーナは、突然くいっと腕を捕まれて、そのままどさりと甲板の板張りの上に倒れこんでしまいました。

「ばかやろう、何やってんだ、こんなところで!」

(え? 王子さま、なんで?)

驚きのあまり目を見張りそのまま硬直してしまったコトリーナを抱き抱える王子さま。

「人の枕元でおまえが変な顔で涙ぽろぽろ流してるから、気配で目が覚めた。………ったく、今日のパーティでもずっと探してたのに何処に行ってたんだ?」

(厨房にいましたけど……)

だって、華やかな婚約披露のパーティの場になんていたくないんですもの。

「あんなに大騒ぎだったのに気がつかなかったのか」

(え?)

「婚約披露パーティの席で婚約を破棄してきた。サホリーン姫には申し訳ないが、彼女が泳げないと聞いて、おれを助けてくれたのがサホリーン姫じゃないと気がついたんだ。そして、思い出した。おれを船から救いだして大魔神みたいな形相でおれを抱えて岸辺まで泳いだのはーーおまえだ」

(ええーーっ)

「あのときは喋ってたのに、何故話せなくなった? おまえの声を聞きたいのに」

そして、王子さまはコトリーナの頬を優しく撫でました。

「サホリーン姫の侍女がおまえは船の料理人のキーンといい仲だと聞いて冷たくあたってしまった。どうやらおれはおまえを手放したくないようだ」

(そ、それはどーゆー意味でしょう?)

目を白黒させているコトリーナに、王子さまはそっと顔を寄せて、優しく啄むようなキスをしました。

「えええーーーっうっそぉーー!!!! 王子さま……だって、だって」

顔を離して真っ赤になったコトリーナが一番始めに声にだしたのは、船上をつんざく叫び声でした。

「……なんだ。話せるじゃないか。同じだな……あの嵐の夜におれを必死で呼んでいたあの声だ」

「お……王子さま……」

コトリーナが呆然と王子を見上げていると、王子はにやりと笑って、もう1つキス。

「キーンと結婚するのか?」

「しません! キーンはただの友達で」

「では、おれと結婚しろ」

「はい。え? えええーーーっ!?」

「おまえはおれが好きなんだろう? おれ以外好きになれないんだろ?」

「そうだけど! でも、王子さまはあたしのこと………」

「………大好きだよ」

コトリーナは嬉しくて嬉しくてこのまま天にも昇りそうな心地でしたーーが。

「でも、王子さま……実はあたし、人間じゃなくて……本当は人魚なんです」

嘘はつけません。
今は人間ですがもし子供が生まれたら人魚の子供が生まれるかもしれません。

「そーいえば、あの夜、下半身魚だったな。ま、今が人間なら問題ないんじゃないか? もう、元には戻らねぇんだろ?」

「た、多分。何だかんだうちの魔女の威力は半端ないらしいので。ほら、あたしも王子さまのキスで話せたし、泡になってないし!」

「じゃあ無問題ってことで」

いったいどういう変態や細胞の変化が起きてエラ呼吸から肺呼吸に変わったのか脚の骨の形成はどうなっているのかーー気にならないといえば嘘になるが、この際人魚に戻らなければどうでもいい。

王子はもう一度ーー今度はずっと深くて長い3度目のキスをしました。


「きゃーーっ素敵よ、コトリーナちゃん。明日こそ本当の婚約披露パーティ……じゃなくて、結婚パーティにしちゃいましょう‼ ほら、宮廷画家! こっちに来て今の二人の絵を描いてちょうだい!」

コトリーナの味方だった王妃が顔を出して、二人を祝福しました。
そして、王妃の宣言通り翌日船上で二人の結婚式か華やかに執り行われたのです。
(ちなみにサホリーン姫ご一行は婚約破棄されてすぐにボートで船を降り、隣国へ戻って行きました)


祝福の花火か空を彩り、轟音を響かせます。

波間からコトリーナの姉や父も顔を出して、二人の結婚を祝福しました。
そして、二人は末長く幸せに暮らしましたとさ。

めでたしめでたし。




そして。
…………めでたしめでたしの後は……王子さまとコトリーナは船の上の二人の部屋で……めくるめく熱い夜を過ごしたのはまた別の話なのです。

「とりあえず生殖機能に問題ないようだ」


ーーやっぱり、めでたしめでたし……なのでした(笑)









******



朝、目が覚めた時、乱れたパジャマを直しつつ、隣で眠る琴美の方をちらりとみる。昨夜なかなか琴子を眠らせてくれなかった直樹はもうベッドには居なかった。
両親がすぐそばでイチャイチャしていてもぐっすり眠ってくれていた我が子に感謝しつつも、「もー入江くんってばー」と、状況お構いなしの愛する王子にちょっとだけ悪態をつく。

「でも………お陰で夢見はよかったかなー?」

とりあえず、ハッピーエンドのお話は今夜娘に語れそうだ。
…………最後の生殖機能云々のエピソードはばっさり省略するとして。


切なくて救われない物語は、それはそれで色々考えさせられて決して否定はしないけれど。

でもやっぱり、幸せに満ちた結末の方が、みんな笑顔になれるよね?


琴子は天使の寝顔の娘の頬に優しくキスをしたーー。





※※※※※※※※※※※※


アンデルセンの原作も嫌いではないのです。人魚姫の想いが切々としてやるせないですけどね。
ディ○ニーの映画はそういう胸の奥がきゅんとするような切なさはあまりないなー(((^^;)




さて、業務連絡です。


先月の謎解き企画のプレゼント、メールにて正解者の皆様にえろイラスト送らせていただきましたf(^^;
到着報告をくださった皆様、ありがとうございました。

数名到着報告がありませんが、正解してアドレスも送ったのに届いていないという方は、迷惑メールとして処理されているかもしれません。gmailで送れるアドレスを再度ご連絡くださいませ。

生イラスト、厳正な(?)抽選の結果当選されたR様にも昨日発送しましたので、ご笑納くださいませ(((^^;)
あんな絵でも欲しいといっていただいて嬉しかったです。ありがとうございました。

12月、どれだけ更新できるかわかりません。もうクリスマスくらいにしか書けないかもしれませんが、ストレス解消に突然変なものアップしちゃうかもです。金曜の夜から土日くらいしかお話書けないので、期待せずにお待ちくださいませ~~(^_^;)









関連記事
スポンサーサイト

コメント

§ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

§ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

§ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

§ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

§ 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

§ Re.でん様

拍手コメントありがとうございます♪

クリスタルのようなきらめき~~素敵なお言葉ありがとうございますf(^^;
幸せに感じていただけてよかったです♪

§ Re.紀子ママ様

コメントありがとうございます♪

確かに元の人魚姫の王子もぼんくらですねー笑 なぜ人魚姫は惚れたのだろう。琴子ちゃんと同じ面食いだったのね~。
やっぱり、イリコト変換すると隣国のタナボタ姫はお嬢にしかならないですね。報われない元ネタの人魚姫の為にもスカッとふってやりました笑
………そうか、じんこちゃんならわかるのか……えら呼吸……思わず爆笑しちゃいましたよ(^w^)

とりあえず入江くん、寝技に持ち込めればなんでもいいんですよ。
ホント、琴美ちゃんは実に親のいちゃこらに協力的ですね(^^)v

§ Re.マロン様

コメントありがとうございました♪

ミュージカルもハッピーエンドですが、王子は何もしない人でした。
人魚姫も琴子と一緒で一目惚れして、苦難の道が……報われなさすぎて切ない話ですよね。琴子は絶対、アンハッピーな話はチョイスしない気がして……f(^^;
琴子らしいといっていただいて嬉しいです。

ふふ確かにえろ王子……笑

イラスト幻想的ですか? ボカシ加工アプリのお陰です笑 でも誉めていただ(^w^)

マロン様には50万hitの御礼イラスト差し上げます♪ 要らなくっても押し付けます笑 クリスマスプレゼントになるかなー。少々お待ちくださいませ(^^)v

§ Re.絢さま

コメントありがとうございます♪

初めまして、ですよね? いつも読んでいただいてありがとうございます(^_^)
絢さんの癒やしになっているのなら、嬉しいです。
お気遣いもありがとうございました~~(^_^)

§ Re.ちょこましゅまろ様

コメントありがとうございました♪

おおー娘さん、発表会、リトルマーメイドでしたか‼ 先生なかなかのチョイスですね。さぞや楽しい歌と躍りだったろうな~~

気になりますよね。人魚の生殖方法。魚と一緒かなー。じゃあ、卵で生まれるのか?などと変なことを考えてしまいます。

はい、ベッドの海で毎晩溺れてます笑
身がもたないだろうなー(^w^)

そうそう、すべてのおとぎ話の王子は入江くんに変換されてること、間違いないでしょう(^^)v

§ Re.るなたま様

到着報告ありがとうございます♪

無事に届いて良かったです♪
要らなくなったらばっさり断捨離してくれていいですからねー(^_^)

色々とお気遣いもありがとうございました。

§ No Title

琴子ちやん、作家になればいいのに?それも絵本の作家きっと、売れるよ、v-8看護師さんは、本業入江君のお手伝い、もう一つの顔、それは?絵本作家。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ののの

Author:ののの
管理人の、のののです。イタズラなキスにはまって、二次創作を始めました。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR