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1997年の夏休み (4)

2015.09.09(23:57) 162





「いっいたーいっ 滲みるって、入江くん!」

「これくらい我慢しろ! たいした傷じゃねぇ」

救急外来の処置室で、直樹は琴子の膝小僧に消毒液を塗っていた。
皮が少し擦りむけただけの擦過傷で、血が滲んで痛々しいが、既に固まっていた。半ズボンの小学生がよく作る傷だ。
膝丈のスカートが盛大に捲れあがった転び方をしたのではと簡単に予想できる。

「これくらいなら絆創膏とか貼らずにそのままの方がいい」

「はーい」

痛みに顔をしかめているものの、ちらりと直樹の顔を盗み見て、へへへっと頬を緩ませる。

「白衣の入江くんも格好いいけど、その救命の青いスクラブもめっちゃ素敵~~」

救命センターのチームはみんな揃いで、ネイビーブルーにV襟半袖の術衣(スクラブ)を身に付けていた。琴子はうっとりとそのドラマにでも出てくるようなキリリとした姿に見惚れている。

「それに、入江くんに手当てしてもらうのって……久し振り。ほら、昔あたしが火傷した時にお風呂で………」

「琴子!」

直樹は琴子の言葉を遮り、強い口調で問い質す。

「だいたい、なんでおまえが救急車に乗ってくるんだ? こっちに来るのは明日じゃなかったのか? 課題はどうなった?」




救急車から琴子が飛び降りて来たとき、直樹は自分が幻視を見ているのかと一瞬思ったくらいだった。
それくらい心の奥底で琴子を欲していたのかと。

「入江くん、会いたかった~!」
と、がしっとしがみついてきたその懐かしくも甘やかな感触に、漸くそれが幻ではないのだと認知できて。
けれど。
天才的な頭脳をもってしても、そこに琴子がいる理由が全くもって理解できなかった。

唖然とした様相で注視していた周りのスタッフたちの視線に気付いて、琴子を引き剥がした後、救急隊員によって運ばれた60代くらいの女性をストレッチャーに乗せようとしたら、「あら、いややわ、歩けますさかい…」と自ら降りようとする。

「駄目ですよ~丸山さん! 一応頭ぶつけてるから、安静にした方がいいです!」

琴子にたしなめられて、そのままストレッチャーに移された。
「……何だかえらい重病人になったみたいや……」と申し訳なさそうな女性は、腕に雑誌を丸めて作った副え木を当てられ、スカーフで三角巾を作って首から掛けていた。

「これ、おまえが?」

「う、うん。一応、応急処置を……」

「雑誌を丸めたのはいいが……微妙に不細工だな……」

講義で習ったことを実践したのは初めてだったのだろう。四苦八苦で固定しようとした努力の片鱗は認められるが、出来上がりは琴子の不器用さが滲み出て既に崩れそうである。

「ほんま、このお嬢さんのお陰で助かったわ」

「いや、何にもしないよりずっといいですよ。なかなかこんな応急処置をする人はいませんから」

女性と救急隊員の両方からフォローがあって、琴子はえへっと照れ臭そうに頭を掻く。

「だいたい、おまえ、なんでーー」

言い掛けて、「入江先生、とりあえず中に入りましょ。彼女も足に怪我してはる」佛円にそう促されて、初療室に運ばれた女性とは別に、琴子を外来の処置室に連れてきたのだった。



ーーーそして。
直樹に不信気な眼差しで見られているのに琴子の声は弾んでいた。

「そうなの! 課題! 聞いて、聞いて、入江くん! あたしね、すごく頑張ったんだよ~~」

直樹の詰問に、琴子は晴れやかな顔で得意気に答え始める。

琴子の話を要約するとこうだった。


今日が課題の締切日で、17時までに提出しなくてはならなかった。
琴子は当然17時ギリギリまでかかるものと、神戸行きはその翌日のつもりで指定券も買ってあった。
しかし、1日でも課題の提出を前倒しできれば少しでも早く直樹に会いに行けると、幹や真里奈たちにハッパを掛けられ、日曜日からずっと完徹で課題をこなしていたのだという。

そして、課題はきょうの朝一番の内に提出できたのだと。

「だからね、あたしもう、提出し終わったら、みんなとお茶しよーっ、てのも無視してダッシュで家に帰って仕度して、東京から新幹線に飛び乗ったのよー!」


満面の笑みで話す琴子。
課題提出に余裕をもって締切を守れたのは恐らく初めてなのだろう。
直樹なら提出期間の初日に提出するだろうが、そこは琴子だし、グループ課題で調査日程に制約があった為に無理だったようだ。
とりあえず直樹がかかっていれば何でもできるのだという証がまた一つ増えた訳である。


「……それで? なんであんな場所でこんな事故にあったんだ?」

現場は直樹のマンションとも、この病院とも少し離れた場所だった。
そんな処で自転車と接触事故を起こしたというのも不思議だった。



「………えっとね。とにかく、新幹線は、寝ちゃいけない、って頑張ってたのよ」

前日からほぼ寝てなかった為に、新幹線に座った途端、睡魔が訪れた。
しかしここで寝てしまったら確実に爆睡してしまう自信があった。気がついたら博多だったなんて、普通に有り得そうで怖い。
携帯を持っていれば目覚まし替わりにアラームをセットすることも出来ただろうが、生憎琴子は携帯を持っていなかった。
なので、寝ないように空席があるにも関わらず、東京からわざわざ立ちっぱなしでいたのだという。

「車両の間をずっと行ったり来たりしていたら、車掌さんから思いっきり不審がられて」

何度も切符拝見しますとか言われちゃったわよーーと笑いながら。

「で、無事神戸に着いて、やったあ、と思って安心しちゃったのね」

病院行きのバスは分かりやすい。それに乗れば、病院より一つ手前のバス停が直樹のマンションの最寄りの降車駅だった。
ーーけれども。

「バスの中でしっかり爆睡しちゃって………」

気が緩んだのと、4時間弱新幹線で立ちっぱなしだったせいで疲れがどっと表出したのだろう。
はっと気がついたら「次は終点です」のアナウンスが。神戸医大前は真ん中くらいの地点だったから、かなり乗り過ごしたことになる。琴子は慌てて終点一つ前で飛び降りた。
いっそのこと終点まで行って折り返した方が早かったのだか、その時は頭が回らずとにかく焦って降りてしまった。
周囲を見回せば、少し郊外の住宅街の入口のようだった。
トイレに行きたくて店を探しているうちに、バス停のある通りを外れてしまい、ドラッグストアのトイレを借りて出た後には自分がどちらから来たのかわからなくなってしまった。
迷子である。
午後3時。夏の一番暑い時間帯だった。大きなキャリーケースを持ったままウロウロして、諦めてタクシーを掴まえようかとしたが回送車など一台も通らない。公衆電話も見つからず途方に暮れていた時。
曲がり角で右方から来た自転車とぶつかってしまった。

軽い接触だったので、弾みで転んだものの、琴子の方は軽い擦り傷だけだったが、相手の女性は避けようとした為か盛大に自転車ごと倒れてしばらく動けない状態だった。

「大丈夫ですか?」と掛けよって助け起こした時は、「いたた……」と顔をしかめたものの「ごめんなさいね~~あんたは大丈夫?」と、笑いながら右腕を押さえている。
琴子も腕に触れてみて、状態から骨折ではと思われた。

琴子は彼女が倒れた時に右手をついて、でも支えきれずに右の側頭部を地面に打ち付けていたのを見逃さなかった。

「頭の方は大丈夫ですか?」

「頭? 頭より手の方やね。でも大丈夫やさかい、気にせんといて」

立ち上がれたものの、腕が相当痛そうで自転車が起こせない。

「救急車、呼びましょう」

そう提案したものの、公衆電話はない。さっきの店で電話を借りようかと行き掛けたら、
「ええって。これくらいで救急車やなんて、恥ずかしいわ。歩いて帰れるさかい、いっぺん家に寄ってから近所の病院行くでええよ」
そう笑って固辞する。
確かに救急車を呼ぶのには微妙なセンだ。手首の単純骨折なら、この時間ならかかりつけの整形外科の午後の外来でも十分かもしれない。
琴子は自転車を起こして自分も付き添って病院に行くことを考えていた。

「ほんとに、ええから。あんた付き合わんでも。この辺の子じゃないんやろ? あんな荷物持って旅行かね? すまんかったね、巻き込んじゃって……」

だが自分で自転車を引くこともままならず、痛みで顔をしかめてまだ動くことが出来なさそうだ。
このペースでのろのろと照り返しのある舗道を歩いていたら熱中症になってしまうのでは? と、琴子はそれを心配した。
打っていた頭もきちんと診てもらった方がいい気がする。

そんな時、たまたま「どうかしましたか? 」 と、通りすがりのサラリーマンが訊ねてくれた。
思わず琴子は「携帯電話持ってますか?」と訊いて、救急車を呼んだのだという。

待っている間に簡単な応急処置をしながら、一人暮らしだという60代のそのおばさんと話をしていた。
子供たちは東京や大阪に住んでいるのだという。
救急車を呼んだことは少し迷惑そうだった。

そんな大袈裟にせんでも………

大した病状でなくても簡単に救急車を呼ぶ常識のない輩への批判もよく耳にしていたせいだろう。恐縮しきりだった。
確かに簡単に呼ぶのも問題だが、呼ぶのを躊躇して大変な事態に陥ることもある。
看護学生の琴子にも自分の判断が正しいのかどうか自信があったわけではない。
だが、骨折は軽症ではない。早期に適切な処置をしないと上手く治癒できないこともある。


「それで、一緒に救急車乗ってーー最初のところに断られてるのを聞いて、ついつい『神戸医大にお願いします! 天才救命医がいるんです!』って叫んじゃったの」

思わず頭を抱える直樹である。

「………おまえ、おれが居て一石二鳥とか思ったんじゃないだろうな」

疑わしげな眼差しで妻を見つめる直樹に、
「そ、そんなことないよー。入江くんが今日居るかどうかだってわからないし。いや、会えればラッキー、とは思ったし、実際入江くんの姿見たときはもうおばさんのことすっかり忘れてたけどさ……」
と、頭をぽりぼりかきながら馬鹿正直に答える。

だが、琴子が安易に救急車を利用した訳ではないとわかり少しほっとする。
まさかタクシー替わりに、とまではいかないまでも何をやらかすか分からないのが琴子である。
なんといっても無免許運転だろうが住居不法侵入だろうが、切羽詰まるとどんなことでもやってしまえる大胆不敵なところがある。

「……ごめんね、驚かして」

険しい目付きの直樹に、琴子は殊勝にもしゅんと身体を縮こませて、上目遣いに見上げる。

「……ったく」

ため息を一つ突いた後、後ろで控えていたナースに「すみません、これ持っていって下さい」と処置の終わったトレイを渡す。

ナースの姿が後ろに消えた瞬間に、直樹は琴子の頭を抱えてぐっと引き寄せる。

一瞬、唇が重なった。

「よく、来たな……」

「入江くん………」

琴子の頬がぽっと染まる。

もう一度キス。今度は少し長めで。
とはいえ味わうにはほど遠く。
お互いの唇が少し乾いていて、緊張状態にあったのだとぼんやりと思う。

ナースの足音が近付いてきて、すっと二人は離れた。


「ま、……丸山さん、大丈夫かな?」

熱くなった顔を誤魔化すように琴子が訊ねた。

「今、レントゲンとCTを撮りに、画像診断センターに行ってますよ」

戻ってきたナースがにっこりと応える。
年配のナースで、直樹に色目を使うタイプではなさそうだが、琴子のことを訊きたそうにうずうずしている感は否めない。

「そっか。たいしたことないといいなあ。一人暮らしって言ってたし、右手が使えないとちょっと不自由だよね……」

偶然ぶつかっただけだが、すっかり親しくなって心から心配している。

すると唐突に処置室の内線が鳴った。

「入江先生、各務先生からです」

電話を取ったナースが受話器を直樹に渡す。

「はい、え………!? はい…………はい。わかりました」

何だか神妙な面持ちで話している直樹を不安げに琴子が見つめていた。

「今、丸山一枝さんのCTの結果が出たそうだ。
頭部外傷による急性硬膜下血腫が見つかった。今は意識がはっきりしているが、バイタルが低下して、めまいと吐き気が出始めている。すぐに緊急オペを行う。おれも助手に入るから」

直樹の説明に、「ええーっ」と琴子が大きな声をあげた。

「だ、大丈夫なの? 丸山さん……!」

琴子が真っ青になって慌てたように立ち上がる。

「脳の損傷は殆どないそうだ。穿頭して血腫を取り除けば後遺症はないはずだ」

直樹の答えに少しほっとする。

「あ、あたし、終わるまで待ってていいかな?」

琴子の問いかけに隣のナースが「ご家族以外の方は……」と申し訳なさげに伝える。

「家族はすぐに来れないだろう?」

「 多分、大阪の娘さんに連絡していると思う」

「……にしても、オペが終わった頃だな、来るのは」

少し考えて、
「穿頭血腫除去術は30分くらいの簡単なオペだ。局所麻酔だし。HCU控室で待ってろ」と琴子の頭をくしゃっと撫でーーそして。

「よく彼女を救急車で連れてきたな。お手柄だ」

優しく、笑った。







直樹の予告通り、術前と術後の準備時間を含めても一時間弱程で終わった。
HCUは家族以外は入れない為、琴子はストレッチゃーで移動する途中の丸山さんと二言三言、言葉を交わす。

「おおきにな、お嬢さん……」

局所麻酔だから意識ははっきりしていた。

「ほんまに、名医がおったなー……あの若くて格好いい人がお嬢さんの旦那さんやろ?」

「はいっそうです!」

満面の笑みの琴子に、親指と人指し指で丸を作って丸山さんも微笑んだ。





「君が入江の奥さんか」

オペ室から出てきた直樹と各務が琴子の前を通りかかった。

「は、はい! 入江くんの妻をやらせてもらってますっ」

新婚当時と変わらぬ奇妙な挨拶を述べて、深々と一礼する。
その様子に各務はくすりと笑みをもらし、
「君のお陰で、彼女は命拾いをしたな。もし、一旦家に帰ってから病院の午後外来に、なんて悠長なことをしていたら恐らく一人暮らしの自宅で血腫が増大して、意識を失いーーそのまま命を落としていたかもしれない。
右腕の骨折の痛みのせいで頭の方は気にしていなかったのだろう。
ーーよく、救急車に乗せてくれたな。ありがとう」

「い、いえっ」

照れる琴子に、直樹も少し誇らしく思う。そして一瞬でも「こいつまさか(おれに早く会いたくて)救急車をタクシーがわりに使いやがったか?!」などと疑ったことに少々の申し訳なさを感じつつ。もっとも本人も全くそんな展開になるとは思ってもみなかったろう。何にしろ琴子がやらかすことには何か意味があるらしい。

「しかし………」

各務が琴子の姿を一瞥し、そしてくつくつと面白そうに笑った。直樹はこの指導医が笑ったのを、ここに着任して二週間、初めて見た気がした。

「思った通りの嫁だな」

「「え……?」」

各務の一言に、琴子と直樹はほぼ同時に驚愕の声をあげた。

「なんとなく、おまえが選ぶ相手はこんな感じの娘かな、という気がしてたんだ」

「うそっ そんなこと言われたの初めて! いっつも意外だの、相応しくないのって云われて……」

琴子は興奮して、つい各務の前にへばりつきそうになって直樹に首根っこを掴まれる。

「今日はもうあがっていいぞ。はるばるやって来た嫁の為にも急患が来ないうちにさっさと帰れ」

「はい。明日は休みなのでお願いします」

「明日のことまでは責任もてねぇな」

そういってにやっと口角をあげて各務は背中を向けた。








「やーん、各務先生、ほんと、いい人だねー。格好いいし」

琴子と一緒に病院を出て、二人で近くのファミレスで食事をし、マンションから最寄りのスーパーで少し買い物をしてから、月の明るい夜道を二人並んで歩く。
とりあえず冷蔵庫はビールと水以外は空っぽだからと、数日分の食材を買い込んで、両手一杯の荷物は直樹が持っていた。
琴子はからからと大きなキャリーケースをひいていた。

「なんか、出来るお医者さんってやっぱり見る目が違うっていうか、こう何でもお見通しって感じなんだよね~~」

さっきから琴子は各務を誉めっぱなしで、直樹は少々面白くなかった。

マンションに入り、エレベーターに乗り、それでもまだ止まない各務への賛辞に、直樹の眉間に皺が寄っていることに琴子は少しも気がついてない。

部屋の前に着いて、がちゃがちゃと鍵を開け、琴子を先に中に入れて後ろ手で鍵を閉める。

「……入江くん……?」

キャリーケースを中に置いて、サンダルを脱ごうと屈みかけた琴子の身体が突然玄関扉に押し付けられた。
そして激しく口づけられる。
息も付けないような激しいキスに、琴子は戸惑いながらも直樹の背中に手を回し、受け入れる。
喋りすぎて渇いた唇が、直樹の舌によって湿らされ、捩じ込んだそれがゆっくり口内をかき乱していく。

「ふぁ……あ……ん」

鼻に掛かった甘い声が漏れる。

長い長い蕩けそうなキスに、涙目になった琴子が、「入江くん、暑いよ……」とか細く訴えた。

確かに、2日以上帰っていない部屋は締め切ってあり、夜になってもその籠った熱は消え去っていなかった。

「……そうだな」

キスだけで腰砕けになって動けない琴子を玄関に置いたまま、まず部屋のエアコンを付け、キッチンに向かい、そして買ってきた食材の要冷蔵品だけを猛然と冷蔵庫に押し込む。
そして、もう一度玄関に戻ると、へたりこんだままの琴子を抱えあげる。

「入江くん?」

「食うぞ」

「え? さっき食べたばっかなのに、まだ足りなかった? じゃああたし、今買ってきたもので何か作るね……」

琴子のとんでもない発言に顔をしかめて、
「そんなの、いらねーよ」ともう一度唇を塞ぐ。

「え? じゃあ……」
唇がまだ触れあった状態で、不思議そうに琴子が直樹の瞳を見つめた。

「とりあえず、部屋が涼しくなるまで、服を脱いでないとな」

そういって、抱き上げた琴子をフローリングに下ろすと、ばっと勢いよく琴子の着ていたニットのカーディガンを脱がして床に落とす。サーモンピンクのショート丈のサマーカーディガンだ。

「え?」

驚いている隙に今度はその下のコットンキャミソールの裾を持って、琴子が「 ひゃあ」と叫ぶ間にまくりあげられ腕と頭を抜いて、やはりぽいっと床に落とした。

「いっ入江くんっ」

琴子の抗議の声を無視して、促すように肩を押し、部屋の奥に進みながらも片方の手は背中のブラのホックに辿り着いていた。
ブラのホックが簡単に外されて「きゃあっ」と思わず琴子は前を隠す。

「ちょっ……入江くん……」

脱がされている間に、キッチン、ダイニング、リビングを通過して、少しずつベッドルームに近づいていく。

玄関から一定間隔を置いて琴子の服が点在している、奇妙な光景。
ベッドに到達する頃には琴子はすっかり何も身に着けていない状態になりーーそのまま押し倒されて。

「いただきます」

「入江くーーんっ!」










※※※※※※※※※※※※※


先にバスルームに行くべきか、ベッドルームに行くべきか、今日1日悩んでいました……f(^_^)

いやーだって、部屋まだエアコン効いてないだろうしなー、琴子ちゃん汗かいて絶対シャワー浴びたいだろうし。でも バスルームに入ったらまずそこで一回だよな、でもゴムの準備が~~!とか余計なことをうだうだ考えて、結局はベッドルーム直行にしました……(-.-)

とりあえず、玄関先にカーディガン、キッチンにキャミ、ダイニングにブラ、リビングにスカート、寝室の入口にショーツと点々と服が脱がされている様子を妄想してみてください。直樹さんのがっつきぶりが目に浮かんで笑えます(←笑って欲しいのか?あたし……)


さて、次、いきなり朝だったらブーイングですか?^-^;





台風は皆さま無事でしたでしょうか? まだ雨の続いて被害が出ているところもあるようですが。
うち方面は直撃のわりには雨が夜半酷かったくらいで、何とか影響もなくやり過ごせました。
10時半に暴風警報解除された為に、娘はブツブツと学校に向かったようです。(11時だったら1日休校だったのに……)
弁当を持っていって学校で食べてから授業って、意味不明な時間割。家で食べてからでいいだろ!と思わず緊急連絡メールに突っ込んでしまいましたよ。
お昼用に用意してあったものを自分で弁当箱に詰めて登校したらしいけれど、お箸忘れた~~お茶いれた水筒が漏れて弁当袋びちゃびちゃ~~と憤っておりました。まあ、平和ですね。床下がびちゃびちゃになるよりましです。

せめてこのブログを訪れて下さっている皆様は何事もなく無事に過ごせていますように。




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コメント
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【2015/09/10 00:59】 | # | [edit]
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【2015/09/10 13:28】 | # | [edit]
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【2015/09/10 13:52】 | # | [edit]
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【2015/09/10 19:54】 | # | [edit]
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【2015/09/10 21:11】 | # | [edit]
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【2015/09/10 22:13】 | # | [edit]
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【2015/09/11 09:06】 | # | [edit]
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【2015/09/11 23:21】 | # | [edit]
コメントありがとうございます♪

本当に、台風娘、到着した途端にリアルに台風きちゃいました(°Д°)

琴子の運って天から見守られているのか絶対いい風に転ぶんですよね。
直樹さんも唖然の強運の持ち主です。
各務先生の一言は普段相応しくないとか似合ってないとか云われている分、絶賛いい人とインプットされちゃいました。
ほんと、ただでさえ琴子不足がピークだったのに、嫉妬魔神の直樹さんに余計火がついちゃいましたよ。
さて、おかわり何杯まで行くのでしょう?疲れて極限越えてるから、逆にもうランナーズハイ状態で脳内麻薬出しまくりかも……琴子ちゃんの無事を祈ってて下さいf(^_^)

マロンさん方面は1日休校だったんですね。うち方面も市によっては朝警報出てれば1日休校とか対応がまちまちなんですよね。中途半端に雨のなか登校するより休校の方がいいなーと思います(親も子も)
【2015/09/13 00:50】 | ののの #- | [edit]
コメントありがとうございます♪

はじめまして♪私もふるほののイタキスであれこれ検索して二次にどっぷり嵌まったクチなのです。
うちに辿り着いていただいて嬉しいです。ましてや色々読み返していただいてるなんて(^.^)
初めの頃と思うとかなりのんびりペースですが、また時折覗いてくださいませね(^.^)
【2015/09/13 00:56】 | ののの #- | [edit]
コメントありがとうございます♪

わーい、ちょこましゅまろさんにニマニマしてもらって思わず私もニマニマしちゃいましたよ。
今回の処置室のキスも、玄関からベッドまで服が点々と……というのも妄想してて一人でニマニマして怪しい人になっていたので、反応していただいてすっごく嬉しいです♪
そうそう、琴子ちゃん。原作の誕生日エピの時にはバッチリと応急処置してましたが、まだ学生なんで……でもへたっぴなりに頑張ったのですよ(^.^)

幼稚園は休園だったのですね。幼稚園、保育園時代は警報出るとお迎えもあるし、気を抜けないですよね。

部屋が荒れ模様(爆)ちょこましゅまろさんに座布団1枚!
【2015/09/13 01:07】 | ののの #- | [edit]
コメントありがとうございます♪

台風は特に被害もなく通りすぎました。各地の被害の大きさに胸が痛みます。
heorakimさんのところもたいしたことなくてよかったです(^.^)
そうですね、琴子ちゃんは不器用でもやることはやるし、ほっとけないのです。
はい、入江くんは琴子が神戸で就職出来ない可能性を考えて、自分の研修ペースを変えていくつもりでいます。この夏休みだけじゃたいした行動はとれないでしょうが、1年掛かりで計画予定(^.^)2年で学ぶべきことを1年でクリアするつもりです。(でないと、あっさり帰ってきた直樹さんの行動に私が納得できないんです~)
楽しみにしてくださって嬉しいです。気遣いもありがとうございます。待っていただいている方がいるということを励みに頑張ります♪
【2015/09/13 01:34】 | ののの #- | [edit]
コメントありがとうございます♪

まだまだ看護婦の卵で未熟だけど、直樹が医者になったからって不埒な動機でなっただけではないんですよね。琴子の他者への思いやりは恐らく技術を凌駕する ……(かな?^-^;)
何となく救急車って、どれくらいのレベルで呼んでいいか迷うと思うのですよね。これくらいで呼んじゃっていいの?って。丸山さんはわりとそう思うタイプの人かな。自転車で転んだくらいでややわーって。
ふふふ、カガミン気に入っていただけて嬉しいです。神戸医大イチオシのオリキャラです(^w^)年季のいってる分、さすがの直樹さんも経験値が追い付けませんね~~(^.^)
はい、もう直樹さん、飢餓状態ですので、食らいつくす予定です。もっちろん、琴子ちゃんは何だかんだ全部受け止められる驚異的な体力の持ち主なんです(^^)v
【2015/09/13 21:35】 | ののの #- | [edit]
コメントありがとうございます♪

突然現れた琴子ちゃんに、一瞬幻かと思うくらい疲れてたし、琴子不足だったんですねー(^.^)
はい、なんだかんだ琴子ちゃんの取る行動はいい風に転んでしまうというお約束のパターンです。奇跡のラッキーガールですから(^.^)
琴子は単純に各務先生が自分が直樹の嫁としてぴったり的なことを言われて舞い上がってしまったんですねー。もう、自分で火をつけたことに気付いてません。
はい、がっつき感まだまだ収まらない翌日の様子、今書いております(^w^)お待ちくださいませ♪
【2015/09/13 21:43】 | ののの #- | [edit]
コメントありがとうございます♪

運動会お疲れさまでした(^.^)もうそろそろ筋肉痛は収まったかしら?
各務さんは直樹より10コくらい上な分、経験値高いですからねー。優れた慧眼の持ち主です。直樹の理想の10年後です。
そう、例え直樹も認める立派な医師でも琴子は誉めちゃいけません。ただ琴子不足の独占欲の塊なんですから、刺激したらもう箍が外れるだけですのよー。
そうそう、琴子の挨拶ってどうもいつだってテンパってるイメージですよねー(^w^)
はーい、オススメの「.5」方式でただいま悪戦苦闘中です(^w^)
ははは、窓は開いてないし、防音も完璧だけど、意外なところから……(お楽しみにっ)

実は私、エアコン苦手なんで、熱帯夜でも窓開けて扇風機でこの夏乗りきりましたの。その為旦那とは別室です。奴は一晩中エアコン付けて寝てました(-.-)
今は窓開けて寝ると朝が寒いですね。着るもので調節しないと風邪ひきそう(^.^)北海道はもう長袖かしら?

おおっ! ……楽しみに待ってまーす(^.^)
【2015/09/13 22:06】 | ののの #- | [edit]
再びのコメントありがとうございます♪

イタキスの原作は、私も買ったのが4~5年前なんですよ。その当時は普通に文庫版が並んでました。BOOK・OFFも運が良ければあるかもです。私もかなりのおばさんですが、古本屋巡りは割りと好きです。ネットカフェは入ったことないですが。
Amazonさんでも買えるかもですね。ネット通販もオバさんにはハードル高かったですけど、イタキスDVD欲しさに頑張りました(^.^)
勇気を出すと案外簡単に越えられるものですよ。
それでもうちのお話が少しでも代替になれば幸いです。読み返していただいて嬉しいです(^.^)
【2015/09/13 22:15】 | ののの #- | [edit]
拍手コメントありがとうございます♪

そうですね(^.^)琴子の行動に驚かされたものの、琴子のとった対応に、直樹も成長を感じたことと思います♪
【2015/09/14 21:25】 | ののの #- | [edit]
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